作ってみようTRNSYSコンポーネント(4) ソースコードの編集

前回まででソースコードのスケルトン(雛形)の書き出しとコンパイラの設定が終わったので、今回はソースコードを書き換えて計算式を記述していきます。

前回まで

はじめる前にちょっとプロフォルマで設定した内容のおさらいです。プロフォルマでは以下の様な設定を行なっていました。

Parameters
   Mult (デフォルト:1)

Inputs:
   Inp1
   Inp2

Outputs:
   Out1

この設定を頭に入れてソースコードを見て行きます。

ソースコードの確認

まず、ソリューションエクスプローラーからType201.forをダブルクリックしてソースコードを表示します。

ソースコードを上から順に見ていくと60行目付近に変数の宣言箇所があります。(Ctrl+Gで直接指定行にジャンプできます。これ使うと探しやすいです)

プロフォルマの設定と見比べると分かりやすいですが、Parameters, Inputsの項目として登録したものが宣言されているのがわかります。

さらに下の方を見ていくと、150行目付近にPrameterとInputsに値を設定している箇所があります。この分でSimulation Studioで設定した値や他のコンポーネントから受け取った値(Inputsの値)を変数でに設定しています。

でもって、最後は200行目付近にOutputを処理している箇所があります。ここで、コンポーネントの中で計算した結果をOutputsの値して書き出しています。

生成されたばかりのソースコードでは、とりあえず”0″を書きだすように指定されています。

処理の追加

それでは、実際に処理を記述してみましょう。処理内容はInputsの値2つを足してPrameterの値を掛けるシンプルなものです。

Out1 = (Inp1 + Inp2) * Mult

出力用の変数の追加

まず計算結果を収める変数を用意しておきます。50行目付近に戻って計算結果を収める変数の宣言を追加します。

計算式の追加

200行目付近に先ほどの式を記述します。つづけてOutputの値の指定を変数に変更します。

以上で、ソースコードの変更は終了です。

コンポーネントの処理内容は、

     Parameters,Inputsの値を受け取る
             ↓
           計算する
             ↓
            出力する

この流れの繰り返しです。簡単ですよね?

いろいろ複雑なことをやり始めると大変になってきますが、コンポーネントは基本的にはこのようにシンプルな仕組みで動いています。

ビルド

ソースコードの変更が終わったらビルドします。

この時、メニューから[ビルド]-[構成マネージャー]を選択して、「アクテイブソリューションの構成」で「Release」を選択しておきます。(DebugモードだとTRNSYSが認識てくれないので必ずReleseでビルドしてください)

[ビルド]-[ソリューションのビルド]を選択してビルドします。エラーにならずビルドができたらコンポーネントの完成です。

次回は、実際にこのコンポーネントの動作確認をしてみます。

つづく。

関連記事

(4) ソースコードの編集


関連記事

(1) 準備編
(2) プロフォルマ
(3) ソースコードの生成
(4) ソースコードの編集
(5) Simulation Studioで実行
(6) デバッグしてみる
補足 FORTRANの環境設定

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