TRNSYSに計算機能を追加する

TRNSYSでシミュレーションでは、コンポーネントと呼ばれる部品を組み合わせてシミュレーションモデルを作成します。

一般的な機器や処理については標準で用意されていますが、特殊な機器や処理については工夫が要ります。

オプションライブラリ

やり方はいくつかありますが、特殊なものや詳細な設定に対応したコンポーネントが多数オプションライブラリとして提供されています。それらにすでに適切なものがあればそれを使うのが簡単です。

オプションのライブラリは複数の企業からリリースされています。

カスタムコンポーネント

標準コンポーネント、オプションライブラリに適切なコンポーネントが見当たらない場合、例えばまったく新しい機器の開発などではTRNSYSのモジュラー構造を利用して、新しいコンポーネントを作成、追加することができます。

プログラミングが前提になりますが、この方法では計算や処理の工夫が可能です。自由度が高いため、実験データと比較や、それに基づいた調整も簡単です。

カスタムコンポーネントの作り方はいくつか用意されています。また、コンポーネントの中には計算機能やスクリプトを実行できるものも用意されています。

それらを含めて難易度や特徴をまとめると表のようになります。

ツール概要難易度
EquationEquationへ計算式を入力して処理する。単位換算やシンプルな条件判定におすすめ。低(計算式で入力)
TypeStudioTRNSYS専用Fortranコンパイラーを使ったコンポーネント開発。
標準で用意されているので、すぐにはじめられます。
Type3157 PythonPythonスクリプトを使って処理します。環境を整えるのに一手間掛かりますが、Pythonの豊富なライブラリ利用可能で、効率良く開発できます。中~高(開発環境、言語の知識が必要)
Fortran、C/C++専門的な開発ツールを利用したコンポーネント開発。
自由度が高く計算も高速ですが、専門知識が前提です。
高(開発環境、言語の専門知識が必須)

複数の方法がありますが、処理の内容や難易度を考慮して適切な方法を選択してください。

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