TRNSYS3Dで上下階や基礎の作り方
1階と2階、2階と屋根など上下階のモデルの床は、設定によってSurface matchingの処理が変わります。正しく上下階の床と認識されるようにするポイントを紹介します。
それと、基礎の地面側の境界条件の設定についてもご紹介します。
建物モデル
例として図のようなモデルを使って解説します。
屋根の作り方
Zoneの作成直後の床はTypeの項目が「Roof」になっています。そのままではSurface Matchingが外気に接している床と判断して処理します。(ガレージ天井やピロティのような外気に接している床になります)
下の階があって、そのZoneと接している場合は、Surface Matchingを実行する前に床面を「Floor」へ変更してください。そうすることでSurface Matchingは下の階とつながった床(天井)と判断してくれます。
下の図は屋根部分の床を選択した状態ですが、Object Infoで確認するとTypeが「Roof」になっていることがわかります。
この部分を「Floor」に変更します。
Object InfoのTypeの項目のリストから「Floor」を選択してください。
この例では下階に合せて屋根の床部分が2つに分割されています。もう片方も忘れずに「Floor」に変更してください。
1階と基礎の間も同様です。ROOM1とROOM2の床面を選んで「Roof」から「Floor」へ変更してください。
基礎の作り方
基礎部分の床は地面に接しています。この床に関しては「Floor」への変更に加えて、Constructionを「GROUND_FLOOR」へ、Outside Boundary Conditionを「Ground」へ変更してください。
これで基礎床の境界条件として地面側の温度が指定されることになります。
Surface Matching
あとはSurface Matchingを実行して、Zone間のSurfaceの貼り合わせ処理を実行します。
TRNBuildへImport
最後にTRNBuildへImportして問題がなければ終了です。
下の図は基礎(BASE)の壁の構成を確認しています。床面は境界条件(Boundary Condition)として地面側の温度が指定されいます。天井(CEILING)は基礎に乗った2部屋(ROOM1,ROOM2)とつながっているのが確認できます。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
- Windows11 Pro(64bit, 22H2)
- TRNSYS18.05.0001(64bit)
- SketchUp Pro 2023 / TRNSYS3D plugin
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