多数室モデルのshading/insolation matrixの解像度
2023年3月23日
TRNSYSの建物モデル(TRNBuild/Type56)ではshading/insolation matrixを使って、日射の遮蔽効果を考慮します。Shading/insolation matrixは、建物の開口部への日射量を計算する際に、周囲の遮蔽物の影響を評価するために使われます。
解像度設定
TRNSYS18.05.0001から、shading/insolation matrix書出し時に解像度を指定するオプションが追加されています。(正確にいうとこの機能18.04.0000からあります。Propertiesの中に設定項目があって目立たなかったんですよね)
解像度:Medium(577patches)
標準的な解像度。右側にパッチ状に分割された球形がshading/insolation matrixです。このパッチごとに計算されたlit factorと太陽の位置に基づいて日射量が計算されます。
解像度:High(2305patches)
Mediumにくらべてパッチがより細かくなります。一見して分るように、より詳細な遮蔽状態が扱えます。遮蔽効果が重要な要素となるシミュレーションや計算のタイムステップが短いケースに向いていると思います。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
- Windows11 Pro(64bit, 22H2)
- TRNSYS18.05.001(64bit)