ArcClimateをTRNSYSで使ってみた
2022年7月12日
前回の記事のように、ArcClimateを使ってEA形式のデータファイルが作成できます。このデータをTRNSYSの気象データリーダー、Type99で読み込んでみます。
データファイルの準備
例として東京の気象データを用意します。
東京の経度、緯度
ArcClimateで指定するため拡張アメダス気象データの東京(地点番号363)の経度、緯度を調べます。TRNSYSのType99-AMeDASのプラグインを起動して、画面下(矢印の項目)の経度、緯度を確認しておきます。
標準年気象データの書出し
先ほど確認した経度、緯度を指定してArcClimateで標準年の気象データを出力します。
データファイルの加工
Type99形式に合せてファイルを加工します。まずは作成したCSVファイル(Tokyo_EA.csv)のデータの単位の調整と不要なデータを削除します。(残しておいてもいいんですが、見にくくなるので使う部分だけ残して削除します)
- 日射量(DSWRF_est)をMJ/㎡からW/㎡へ換算
- 外気温(TMP)、日射量(DSWRF_est)、相対湿度(RH)、風速(w_spd)、風向(w_dir)を残して、他のカラムを削除。
次にType99形式のヘッダーを追加します。経度、緯度、カラムの指定などArcClimateで作成した情報に合せて定義します。
Type99形式のヘッダーについて詳しい設定はリンク先を参照して下さい。
ここまで終わったら、あとはファイル拡張子”.99″で保存します。
TRNSYSで出力
拡張アメダスの1995年版標準年とArcClimate標準年を比較してみたのが下の図です。
外気温の比較ですが傾向は同じような感じですね。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
- Windows11 Pro(64bit, 21H2)
- TRNSYS18.04.0000(64bit)
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