No tokens left for your license
TRNSYSのライセンスをネットークで購入されていると、まれにSimulation Studioの起動時にタイトルようなエラーメッセージが表示されることがあります。
ネットワークライセンスは、いわゆるフローティングライセンスです。研究室や部署内でライセンスをシェアするには便利な方式ですが、椅子取りゲームと同じで先に誰かがライセンスを使用していると、最後の人は使えなくなります。
この方式では、Simulation Studioの起動中は、常に使用可能なライセンス数の上限をライセンスサーバーと通信して管理してます。
そして、ライセンス数の上限を超えてSimulation Studioを起動すると、図のようなメッセージが表示されます。
この例だと、すでに他の方がライセンスを使用中と言うことになるのですが、誰も使っていないのに表示されることがあります。
原因についての考察
上述したようにSimulation Studioはライセンスサーバーと通信を行っています。基本的にはSimulation Studioの起動時にライセンスを取得、終了時に返却処理を行います。
これがなんらかの原因でライセンス返却ができなかった事が考えられます。
Simulation Studioで作業中にクラッシュした
これは終了時のライセンスの返却処理ができていない状態です。この状態でSimulation Studioを起動すると、ライセンスサーバーはすでにライセンスを使い切っていると認識して、ライセンスを発行してくれません。
これだと永遠にこのままの状態が続くような気がしますが、ライセンスサーバーは一定時間、発行済みのライセンスが使用されていないとリセットをかけてくれます。
時間はバラツキがあるようなのですが、5分から10分ぐらい待つとSimulation Studioを起動できるようになります。
Simulation Studioが終了していない
画面に表示されていなくても、バックグラウンドにSimulation Studioが残っている事があります。この状態では、引き続きライセンスサーバーと通信を続けています。ライセンスサーバー側は発行したライセンスが使用中だと認識していますので、新しいライセンスを発行してくれません。
この場合、タスクマネージャーを起動して、Simulation Studioが残っていれば強制終了して下さい。(もしくは手までなければ単純にPCを再起動してください)
- タスクバーで右クリックして、メニューを表示する
- 「タスクマネージャー」を選択する
- Simulation Studioを選択
- 「タスクの終了」をクリック
その後、5分から10分ぐらい待つと使用できるようになります。
その他の原因
ライセンスサーバーが停止してるケースも無くはないです。その場合は起動の時点でライセンスが取得できなくなるので、まあ、可能性としては低いですかね。
同僚の方がこっそり使われているような事も考えられます。本人はSimulation Studioを終了したつもりでもバックグラウンドに残っているケースもありそうです。(犯人捜しをしてみてください)
もし、上記以外の状況が考えられる場合には、詳しい状況をサポートの窓口までお問い合わせ下さい。この手の話は年間サポートの有無に係わらず対応しています。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 20H2)
TRNSYS18.02.0002(64bit)