TRNSYS3Dで窓、掃出し窓の作り方
TRNSYS3Dで開口(窓、掃出し窓など)の作り方と注意点のご紹介です。
今回は基本的な窓の作り方と、作成上の注意についてまとめたいと思います。
TRNSYS3Dで窓のモデリング
例として、図のような基礎の上に2部屋が載ったモデルに窓を作成します。すでにガイド(下書き線)を描いています。床から1.1mの位置に高さ0.9m、幅1.8mの窓を作成します。(TRNSYS3Dでは、単位はm系で扱うため数値はすべてmで記します)
窓を作成するZoneを選択。「長方形」ツールを選択して、下書き線の窓の左下位置をクリック、次に対角の右上の位置をクリックします。
長方形が描かれると自動的に窓と認識されて窓が出来上がります。
TRNSYS3Dでは壁の内側に長方形のような閉じた図形を描くと、自動的に窓と認識されます。
掃出し窓の作り方
続いて、床面に合せて幅1.8m、高さ2.0mの掃出し窓を作成します。
窓と同じように、「長方形」ツールを選択して左下の位置をクリック、次に対角の右上の位置をクリックします。
先ほどの窓と同じように掃出し窓が作成されます。と、ここまで良いのですが。。。
TRNBuildへImportしてみると掃出し窓が見当たりません。図はtrnViewBUIの表示ですが、作成した掃出し窓がないのが分ります。
Zoneを確認しても、やはり掃出し窓が見当たりません。
開口部の作成ルール
TRNSYS3Dでは窓や掃出し窓は壁の内側に100%含まれた形状で作成されている必要があります。
左の図のように窓の形状が壁に完全に含まれている必要があります。右側の図のように、掃出し窓では窓と壁の下端が重複しているため誤って認識されます。(まれに、窓として認識される事もあるようなんですが、面積が間違っていたりするので、後述する方法で作成していください。)
一見ちゃんと掃出し窓がちゃんと作られているように見えるので、なかなか気付きにくいエラーです。
正しい掃出し窓の作り方
床面に合せて掃出し窓を作りたくなりますが、こういう場合は下端に壁を残してモデリングします。
下の図は壁の下端から窓を0.05m離した位置に作成しています。
TRNBuildへImportしてみると、今度は窓が正しく作成されていることが確認できます。
まとめ
開口の作り方のポイントは以下。
- 窓は壁の内側に必ず収まる(包含さている)形状で作成する
- 掃出し窓を床面に合せて作成すると、誤って認識される
- 掃出し窓は下端に壁を残して作成する
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 20H2)
TRNSYS18.02.0002(64bit)