階段のモデリングの考え方(TRNSYS-USERSより)

TRNSYS3Dを使った多数室のモデリングの質問がTRNSYS-USERSに流れていました。

質問者は「階段」のモデリングについて知りたいようです。

[TRNSYS-users] Sketchup Trnsys 3D

そして、質問へ次のようなコメントが付いています。

階段をどのように扱うかは、建物に少し依存します。吹き抜けのある大きな建物では、私は階段の吹き抜けを1つ(またはいくつか)のゾーンとして縦に積み上げてモデル化します。階段室と建物の残りの部分との間にあるドアは、わざわざ作成せずに、Type56に壁の部分として扱わせます。

TRNSYS-USERSより

これは、おそらく事務所ビルのモデリングを想定しているのだと思います。階段室をどう扱うかと、階段室と室内間のドアについては、熱的にそれほど影響がなければ単に壁として扱う方法です。

住宅を扱っていて階段が開いている場合、エネルギーの移動は伝導よりも自然対流の方が多くなります。TRNSYSは階段を通過する空気の上下流をモデル化していないので、空気の移動量を評価するためにはTRNFlowかCONTAMモデルのどちらかを実装する必要があります。

開放的な階段を扱う必要があった場合、私は床間の開口部を非常に低い熱抵抗の壁としてモデル化し、相互換気を定義しました。換気量はCONTAM(Type97)で計算してType56に、逆に上階と下階の温度をType97の入力へ戻すようににしました。

TRNSYS-USERS

換気の影響が大きくなるモデルでは、やはり換気モデル(TRNFlow、CONTAM)と連成計算を推奨しています。換気のモデルって、それなりに扱うのが難しいので、ちょっとやり過ぎな感じはします。でも、例えば全館空調など空気の流れが重要なモデルではこの方法ですね。

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