TRNSYSで実測データを利用する
テキストデータを読み込む
実測したデータや外部のツールの計算結果など、既存データを利用して計算に利用したいケースってありますよね。気温や日射量の実測データとか、地中温度とか。
TRNSYSにはファイルからデータを取り込む専用のコンポーネント、Type9, Data Readerが用意されています。
Type9はファイル形式に合せて何種類か用意されています。
名称 | 内容 |
Free Format | カンマ、タブ区切り形式のファイルに対応したデータリーダー |
Specified Format | 書式指定付きのデータリーダー |
Free Formatは、いわゆるCSV形式のファイルのデータリーダーです。一般的にはこちらを使うケースが多くなります。
Specified Formatは桁数をしてして読み込むデータリーダーです。こちらは固定長フォーマット用ですね。
使い方は分かり易いサンプル(”C:\TRNSYS18\Examples\Reading Data Files\RadiationProcessing.tpf”)が用意されていて参考になります。
縦に並んでいる書類アイコンがそれぞれデータファイル(テキストファイル)を読み込むデータリーダー(Type9)です。
Type9は読み込むデータのインターバル(実測の間隔)や補間処理なども指定できます。このサンプルも1h,2h,3h間隔のデータを扱う例になっています。
Type9には係数などの指定もあるので単位換算などの処理も可能です。
直散分離のコンポーネント
Type9で日射量を扱う場合は、直散分離のコンポーネント(Type16, Radiation Processor)と組み合わせて使われるケースが多いです。
Type16は直散分離に使う元データに合せて複数種類が用意されています。
こちらもサンプル(”C:\TRNSYS18\Examples\Reading Data Files\RadiationProcessing.tpf”)が用意されているので、使い方はこちらを参考にしてください。
個人的には日射量を含め気象データを扱う場合には、気象データリーダー、Type99がおすすめです。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1909)
TRNSYS18.02.0000(64bit)