接続できるコンポーネントの組み合わせ
TRNSYSで計算のモデルを作る時、基本的には計算内容に合わせてコンポーネントを組み合わせます。空調のモデルなら熱源やダクト、送風ファンのコンポーネントを組み合わせます。建物の計算なら気象データリーダー、多数室のコンポーネントを組み合わせます。送風ファンに給湯用のパイプをつないだりはしません。
とはいえ、TRNSYSのコンポーネントでつないではいけないコンポーネントの制限はありません。コンポーネント間では数値データのみやり取りされます。接続先が何かという判断はしていません。このため、送風ファンに給水用のパイプをつなぐような変な組み合わせも可能です。常識的には変な感じがしますが、分かっていて使う分には便利なケースもあります。計算式が同じ処理なら空調でも給湯でも使えますよね。
単位系には注意
ただし、単位系には注意が必要です。コンポーネントの接続ではInput/Outputの項目に「単位」が設定されています。基本的に同じ単位同士でなければ接続できない仕組みなっています。
図のように単位が同じ項目のみ接続できます。単位が違っていると、Simulation Studioではそもそも接続できません。
例外もあって、オンラインプロッターなどの出力用のコンポーネントでは、どのような値も受け取れるので、「Any」という特殊な単位系が設定されています。文字通り、どんな値でも受け取れます。
上の図ではInput側がAnyですが、Output側がAnyに設定されているコンポーネントもあります。接続のどちらかがAnyなら接続できます。
データの意味としては同じなのに、単位が異なる場合は単位換算コンポーネント(Type57)を途中に入れて接続すれば問題ありません。
もしくは、Equationを途中に入れて換算処理をすればOKです。(Type57,EquationはInput,OutputがAnyになってるので、なんでも接続できます)
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1909)
TRNSYS18.01.0001(64bit)