平日と休日でスケジュールを変えたい
TRNSYSの建物モデル(TRNBuild/Type56)で週間スケジュールの解説です。
週間スケジュール
建物モデルの計算では、在室者や暖冷房、換気などを定義する際に時間ごとの状態をスケジュールとして設定します。このスケジュールの設定では平日と土日のように、曜日によって設定を変えた週間スケジュールを定義することができます。
下の図は在室者のスケジュールを曜日別に設定した例です。この例では平日(月曜~金曜)、休日(土曜、日曜)で1週間のスケジュールを定義しています。
作り方
週間のスケジュールは、上の図からも分かるように日単位のスケジュールの組み合わせとして定義します。曜日ごとのスケジュールを用意して、月曜から日曜の各曜日へ割り当てていきます。
ここでは「省エネ法 住宅事業建築主の判断基準」の在室者スケジュールから、LDKを例に週間スケジュールを作成します。
Schedule Typeの名称は下の表のルールで作成します。
曜日 | Schedule Type |
週間スケジュール | People_LDK |
平日(月曜~金曜) | People_LDK_WeekDay |
休日(土曜、日曜) | People_LDK_WeekEnd |
平日スケジュール
はじめに平日のスケジュールを作成します。TRNBuild Navigatorの画面で、
- 「Schedules」を右クリック。
- 表示されたメニューから「Add Schedule」を選択して新しいスケジュールを追加します。
「new schedule type」の項目を People_LDK_WeekDay へ変更します。
日単位のスケジュールは、時刻ごとの値を指定します。在室者は0:00~6:00までは0人のように時間帯と人数として定義します。表の条件から同じ値(在室者数)がつづく時間帯をピックアップします。
この例では、同じ値がつづく箇所は12箇所あります。「+」ボタンをクリックして、時間帯のリストを12個に増やします。
平日のスケジュールに合せて時間帯と在室者を入力します。下の図のような表示になれば入力完了です。
休日スケジュール
「平日」のスケジュールと同様の手順でスケジュールを作成します。正しく休日のスケジュールが入力されると図のような表示になります。
平日、休日を曜日に割り当てる
平日、休日のスケジュールを組み合わせて週間スケジュールを作成します。
- 「new schedule type」の項目を People_LDK へ変更します。
- 「weekly」の項目をクリックして週間のスケジュールへ変更します。
- Monday~Sundayの各曜日のスケジュールとして People_LDK_WeekDay,
People_LDK_WeekEnd を選択して割り当てます。
すべての設定が終わると、下の図のような表示なります。
後は対象ZoneへGain typeと、このスケジュールを組み合わせて在室者を定義します。
下の図はGain typeとして ASHRAE_100W-Person を選択、スケジュールと組み合わせた例です。
このように日単位のスケジュールを組み合わせて、簡単に週単位のスケジュールを定義することができます。
今回は在室者のスケジュールでしたが、換気や暖冷房のスケジュールも同じように定義する事ができます。
次回は、年間スケジュールの解説です。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)
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TRNSYS、週間スケジュールの作り方 | 建築環境工学系日記