TypeStudioで作るTRNSYSコンポーネント(3)
前回はProformaを作成して配置まで行いました。今回は、いよいよ計算部分を作り込みます。シリーズ3回目にしてようやくTypeStudioの登場です。
ソースコードのエクスポートと編集
前回作成したProformaからソースコードの雛形をエクスポートします。
はじめに、Simulation Studioを起動して、Proformaを開きます。(”C:TRNSYS18\Studio\Proformas\MyComponents\Type201Heater.tmf”)
次にメニューから [File]-[Export as]-[Fortran] を選んでソースコードをエクスポートします。この機能ではProformaの情報を使って、ソースコードの雛形の書き出しを行います。
① エクスポート先のフォルダとして”C:TRNSYS18\MyTypes“を選択。
② ファイル名、”Type201Heater.f90“を指定。
③ 「保存」ボタンをクリックします。
エクスポートが終わるとTypeStudioで編集を促す、図のようなメッセージが表示されます。
TypeStudioの起動とソースコードのインポート
スタートメニューからTypeStudioを起動して、エクスポートしたソースコードを読み込みます。TypeStudioのメニューから[Workspace]-[Add Source Files]を選択して、
① 先ほど保存したフォルダ “C:TRNSYS18\MyTypes“を選び、
② “Type201Heater.f90“を選択して
③ 「開く」ボタンのクリックしてソースコードを読み込みます。
下の図のような表示になっていれば準備完了です。
ソースコードの確認
ソースコードの中身を確認すると、61行目から67行目にProformaのParameters,Inputsの値に相当する変数が宣言されている事が確認できます。
ソースコードの実装
さて、次は雛形のソースコードへ計算処理や出力を実装します。
変数の追加
前回用意した式の”Q“に対応する変数を追加します。
図の赤枠のようにParameters,Inputsの変数宣言の後へ変数”Q“を追加します。
計算処理の追加
コンポーネントのソースコードでは処理を追加する位置が決められています。ソースコードのコメントで”PERFORM ALL THE CALCULATION HERE FOR THIS MODEL. “と書かれた位置に処理を追加します。
この例では180行付近にコメントがあるので、前回準備した計算式に沿って、図のように処理を追加してください。
出力処理の追加
最後に、計算した値をOutputsへ出力処理を追加します。これも追加する位置が決まっています。ソースコードのコメント”Set the Outputs from this Model (#,Value)“を探して、その後に出力処理を記述します。
この例では214行目付近にコメントが見つかります。すでに出力処理の雛形が用意されているので、出力する値の部分のみを図のように書き換えます。
コンポーネントのビルド
ソースコード修正が終わったら、いよいよビルドです。(ソースコードからコンポーネントの実体を生成します)メニューから[Build]-[Compile Workspace]を選択します。
図のように画面右上に緑色のメッセージが表示されればビルドは成功です。もし違うメッセージが表示されていたら、どこかに間違いがあります。ソースコードを見直して再度ビルドを行ってください。
これでコンポーネントが利用できる状態です。ということで、次回は簡単なプロジェクトを用意して動作を確認してみます。つづく
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)
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