TRNSYS/TRNBuildの設定項目
TRNSYS/TRNBuildで計算結果が予想外
TRNSYSで計算してみたら予想外の結果になる時があります。こういった場合、まずは何か条件を見落としていないか、誤った設定がないか疑ってみます。
とはいえ、多数室モデルの計算では建物を扱うためパラメーターが多岐に渡ります。気象条件のような外的条件に始まって、断熱性能や窓性能などの物性的な条件、加えて照明機器や家電や在室者のような室内側の条件もあります。
多数室の計算に影響を与えるTRNBuildの設定ってどれぐらいあるのか、思いつくまま項目を書き出してみたら、ずいぶんな項目数になってしまいました。
図はマインドマップ形式。中央から外側へ行くに従って細分化され、設定項目に近くなります。分かり易いようにTRNBuild用語をそのまま記載しています。
計算結果がどうも思ったようにならないとか、実測と比較して合わないようなケースでは、これら全部が検討対象です。
原因がわかってみると1箇所、ないし2箇所ぐらいの設定が大きく影響しているケースが多いのですが、建物の規模や仕様、計算対象によって影響を受ける条件も変わります。なかなか大変な作業になります。
原因を考える
基本的には計算結果を踏まえて原因を絞り込んでいく作業になります。例えば、室温が低温で安定しているようであれば、日射が届いていないのかなとか?で、あれば日射遮蔽の設定、例えばExt shade factorをうっかり設定していないか疑ってみます。
日射遮蔽は問題ないようであれば窓の性能上げすぎじゃないか、それも問題ないようなら床側の境界温度が低すぎではないかとか、順に試して検討していきます。
設定されている条件が多いと、どれが原因かわからなくなりがちです。自然室温で計算するなど、設定条件をシンプルにして試す。
建物の規模が大きければ、特定のZoneのみのモデルに簡略化して試す。
逆に影響が大きく出るように条件を振ってみて、結果を見るのもヒントになることがあります。
そもそも想定外の結果でもそれが正解ってケースもありそうですが。。。
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit)
TRNSYS18.00.0015(64bit)