TRNSYSで内部開口の作り方
2017年10月5日
2023年10月26日
TRNSYS17以降、多数室モデルでは外気側の開口に加えて、内部開口も扱えるようになっています。(ここで内部開口といっているのは、室内窓の意味です。「ドア」ではないので注意してください)
以前に書きましたが、住宅の縁側(最近はないか?)、ビルのダブルスキンのような開口が室内にもあるモデルを作成することができます。
モデルを作る際の注意点を何点かご紹介です。
内部開口形状の作り方
SketchUp/TRNSYS3Dでモデリングする際は、開口を作成する隣接するZone同士で次のようにモデリングする必要があります。
- 同じ形状の開口を作成する(内壁を作るのと同じで、背中合わせで同じ形状の窓を作成します)
- Constructionは”ADJ_WINDOW“を割り当てる
これでTRNBuildへImportすれば自動的に内部開口として変換されます。
Front/Backに注意
TRNBuildではWallの向きをFront/Backの指定で区別しています。外気側の壁(外壁)は室内側がFront,外気側がBackとして扱われます。内壁では任意の向きで指定できます。
内部開口を設ける場合もこの向きによって日射の扱いが変わります。具体的には図のようにInternal Shading factorの扱いがFront/Backに依存します。Front側のみ指定可能です。内部開口にブラインドを付けるケースでは、この向きに注意してください。(External Shading factorの指定はありません)
外側がFront:外側にInternal Shading factor
室内側がFront:室内側にInternal Shading factor
動作環境
以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit)
TRNSYS18.00.0015(64bit)