TRNSYSで温度分布を計算する方法(3)
前回はTRNSYS3D Plugin(SketchUp)で作成したモデルへ床面の出力項目を追加しました。更に計算モードの指定、計算結果の出力へと進んでいきます。
Radiation modeの設定
TRNSYS17以降、Type56/TRNBuildでは直達日射、天空日射、長波長の計算方法のオプションを指定することができます。標準では、それ以前からあるStandardモードに指定されています。床面の温度を詳細に計算するためここではオプションを設定を変更します。
対象のZoneを選んだら、画面右上の「Radiation Modes」のアイコンをクリックして、設定画面を表示します。
設定画面では次の3項目で、それぞれDetailed modelを選択します。←ここ重要です。
- Beam radiation distribution
- Diffuse radiation distribution
- Longwave radiation exchange within a zone
.esoファイルの出力設定
計算結果をTRNSYS3D Pluginで表示するためのデータファイル(.esoファイル)の出力を設定します。Simulation Studioの画面右側のDirect Access Toolbarに.eso出力用のコンポーネント(Type125)が用意されています。
[Output]-[TRNSYS Plugin for SketchUp Printer]フォルダからType125を選んで配置します。
Type56、Type125の接続では表面温度の項目をすべて接続します。(TSIで始まるのが床の表面温度です。これらをすべてType125へ接続します)
Type125の設定
さらにType125のInputの項目を次のように設定します。←これも重要!
まずはUnitの項目をすべてstring※へ変更します。そして、Valueの項目へはSurface Noを入力します。Surface NoはType56の出力で名前がTSI_Snという形式になっている’n’の部分です。この番号をValueの項目へ入力します。上の図と見比べると分かり易いですが、Input-1へはTSI_S1が接続されているので’1’を、Input-2はTSI_S3なので’3’をと、すべてのValueを設定します。(この順番を間違えるとSketchUpの表示でズレが出てしまうので注意してください)
2017/09/05追記
※TRNSYS18ではvariable nameへ変更してください。(stringからvariable nameへ名称変更されています)
最後にExternal Filesタブで.esoファイルの指定を行います。既定では”***.eso”になっていますが、これはこのまま(.tpfと同じ名前で出力される)でも良いですし、別の名前を指定しても構いません。
ここまででTRNSYSで計算する設定は終了です。計算を実行して.esoファイルが出力できたら準備完了です。
.esoをSketchUpで表示する方法は次回へ続きます。
関連リンク
TRNSYSで温度分布を計算する方法(1)
TRNSYSで温度分布を計算する方法(2)
TRNSYSで温度分布を計算する方法(3)
TRNSYSで温度分布を計算する方法(4)
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