TRNSYS/Type56の出力項目

Type56の計算結果の出力項目は既定では数項目ですが、実は100数十項目(※)が用意されています。室温、湿度の他、PMVやPPD、潜熱/顕熱負荷、表面温度や外皮のエネルギーバランスまで多岐に渡ります。

※詳しくはドキュメント(Vol.5 Multizone Building modeling with Type56 and TRNBuild)に記載されています。日本語版の簡易翻訳版(只今、作成中)はTRNSYS.JP/Docs/Type56/NTYPEs.docxで公開しています。

図はトレーニングテキストで作成したモデルですがOutputには4項目とシンプルな構成になっているのが分かります。

デフォルトの出力項目
デフォルトの出力項目

出力項目

出力の項目は出力対象ごとにカテゴリ分けされています。以下の図はTRNBuildで出力項目を指定する画面ですが、赤枠の部分でカテゴリを選択します。

出力項目(Ntype)のカテゴリ
出力項目(Ntype)のカテゴリ

airnode outpus

Zone(Airnode)を対象とした出力項目。室温や湿度、暖冷房負荷や設定温度などが含まれます。

group of airnode outputs

複数のZone(Airnode)を対象とした出力項目。複数のZoneの暖房負荷や冷房負荷をまとめて出力する項目が用意されています。

surface outputs

壁や窓など面を対象とした出力項目。表面温度や窓のU値などの項目が用意されています。

comfort outputs

MRTなど快適性の値の出力項目が用意されています。

balances

日射や湿度のバランスをまとめて出力する項目が用意されています。

出力項目の追加例

ここでは壁の表面温度の出力を例に項目を追加してみます。

対象Zoneの選択

①はじめに表面温度を出力する壁を含むZoneを選択します。
②次に左向き矢印をクリックして選択状態にします。

対象Zoneを選択する
対象Zoneを選択する

出力項目の選択

①surface outputs の項目をクリックします。
②次にPossible “Outputs”のリストからTSI(内表面温度)を選択して、
③左向き矢印をクリックして選択状態にします。

内表面温度の出力を追加
内表面温度の出力を追加

壁の指定

表面温度を出力する壁を選択します。 ①Selected “Outputs”のリストに追加された、TSIの項目をダブルクリックして設定画面を表示します。

表面温度を出力する壁の選択
表面温度を出力する壁の選択

②Possible “Walls” in Airnode のリストから北面の壁(No.6の壁)を選択して、
③左向き矢印をクリックしてSelected “Surfaces”のリストへ追加します。

表面温度を出力する壁を選択する
表面温度を出力する壁を選択する

Selected “Surfaces”のリストに壁(赤枠)が追加されているのを確認したら、
④✔ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。

壁(Surface)の追加を確認
壁(Surface)の追加を確認

Simulation Studioで出力項目を更新

TRNBuildで出力項目を追加しただけではSimulation Studioでは認識されていません。Simulation Studioの画面でType56のアイコンを選択、右クリックで表示されるメニューからUpdate building variable listを選択して出力項目の更新を行います。【←ここ重要】

出力項目を更新
出力項目を更新

最後にType56のOutputの項目を確認して表面温度の項目が追加されていれば終了です。

出力項目が追加されている
出力項目が追加されている

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit)
TRNSYS17.02.0005

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