TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (3) 条件判定
さて、前回はType14を使った設定例をご紹介しました。
シンプルなスケジュールであればEquationを使って同じような設定も可能です。
例えば、こんな感じ。
hour = mod(TIME,24)
OnOff = and(ge(hour,9),lt(hour,20))
この例では剰余演算mod()でTIMEを時刻(hour)に換算、その値を比較してOnOff状態を判定しています。
前回のType14に換えて、ここで計算したOnOffをType56へつなげば09:00-20:00の間だけ暖房がOnになります。
さて、ここまで紹介した例では、いずれもスケジュールが固定のケースでした。でも、実際計算する場合って、もうちょっと複雑な条件にしたいですよね?
例えば、暖かい日には暖房をOffにしたいというケースってないでしょうか?
そういう場合、既存のコンポーネントとEquationを組み合わせると簡単に条件を設定することができます。
Type14とEquationを組み合わせ条件判定
前回作成したType14のスケジュールとEquationで条件判定をしてみます。この例では、
- 09:00-20:00 で暖房On
- ただし、外気温が20℃以上ならOff
という条件で設定します。
コンポーネントのつなぎ方としては次のような構成をイメージしてください。
コンポーネントの準備
まずType14、こちらは前回そのままの設定です。ただし、直接Type56へつなぐのではなく、後述するEquationへつなぎます。
次はEquation。これで条件判定します。まず外気温とスケジュールの値が必要になるので、受け取るためのInputを追加します。
Tamb:外気温
Schedule:暖房のOn/Off
そして気象データリーダーからは外気温を受け取るように接続します。
さらにType14からはスケジュールを受け取るように接続します。
2016/5/24 追記
上の図では「Instantaneous value」から「Schedule」へつないでいますが、ここは「Average value」を使うのが適切なようです。
Equationで条件判定
さて、条件判定ですが、冒頭の例のようにand()関数で判定を行います。この関数は指定された2つの値が真であれば真の値(1)を返します。
スケジュールについてはOnOff状態をすでに受け取っていますので、外気温の状態を20℃未満であれば真(1)、20℃を超えていれば偽(0)とした値で処理します。
owTemp = lt(Tamb,20)! Tambが20℃未満なら1,以上なら0
OnOff = and(LowTemp,Schedule) !LowTemp,Scheduleがどちらも1なら1
これで、外気温とスケジュールの判定処理が出来上がりました。後は、OnOffの値をType56へつなげばOKです。
この例のようにコンポーネントを組み合わせることで、条件判定を設定することができます。
つづかない。
2013/06/06追記
もう一回つづきます。
つづく。。。
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (1) Schedule
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (2) Input
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (3) 条件判定
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (4) おまけ
3件のピンバック
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (1) Schedule – 建築環境工学系日記
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (2) Input – 建築環境工学系日記
TRNSYSでスケジュール設定 x 3本勝負 (4) おまけ | 建築環境工学系日記