TRNSYS使いへの道 Macroを作る
TRNSYSでは複数のコンポーネンを使ってシミュレーションモデルを組み上げていきますが、毎回決まりきったコンポーネントを組み合わせが発生すこともしばしばあります。
このような場合に予め複数のコンポーネントをひとまとめにして扱うMacroという便利な仕組みがあります。
以下、天空温度の計算をMacroにする例を使って説明していきます。
まずはMacroを構成するコンポーネントを選択します。
以下のモデルではType33とType69を使って天空温度の計算を行っています。この2つを選択した状態で、右ボタンメニューから「Create macro」を選択します。
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すると選択していたコンポーネントが一つにまとめられて、代わりにMacroのアイコンが表示されます。画面のレイアウトがすこしすっきりしました。
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このアイコンをダブルクリックしてParametesを表示させると、Macroに含まれる元々のコンポーネント(Type33, Type69)を合わせた内容が表示されているのが確認できます。このように見かけ上は一つにアイコンになっていますが、内部的には複数コンポーネントを含んでいます。
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Type33,Type69の両方のパラメータが表示されている。
そのまま使用しても構いませんし、Macroを保存しておくと別のプロジェクトで通常のコンポーネントと同じよう利用することができます。方法はいたって簡単です。Macroのアイコンを選択した状態で右ボタンメニューから「Save macro」を選んで保存するだけです。
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Macroの保存先は通常のProformaと同じフォルダを指定します(通常は”C:\Trnsys17\Studio\Proformas”)
他のコンポーネントと区別できるように、フォルダを分けて保存します。この例では”MyMacro”というフォルダを作成して”TSky.tmf”と名前で保存します。
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保存後に「Direct Access」メニューから「Refresh tree」を選択します。

Direct Access Toolbar(画面右側のツリー)に先ほど保存した”TSky”が表示されればOK。
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あとは通常のコンポーネントと同じようにアイコンをドラッグ&ドロップしてシミュレーションモデルで利用することができます。
Macroを使いまわす前提で書いてしまいましたが、何十個ものコンポーネントを使うような複雑なシミュレーションでは処理別にコンポーネントをまとめるのにも使えそうです。
2件のピンバック
TRNSYS使いへの道 Macroに表示するParametersを制限する – 建築環境工学系日記
TRNSYS使いへの道 Macroの中身を確認する – 建築環境工学系日記