Webベースの気象情報サービス、windy.com

windy.comへアクセスすると図のような画面が表示されます。 台風の時期だと、台風の位置や風の具合がよく分かって面白いんですが、 春先だと風もなくて、まったりとした雰囲気ですね。(太平洋上に渦巻いている風が気になるけど、なんだろう?)

風の表示:全国的に風がなくて穏やかです。

サイトの名前から風の表示だけかと思うと、他にも表示項目が用意されています。

表示項目が複数用意されている

表示を切り替えて気温や湿度の表示を眺めると、今日は関東から九州までは同じような傾向なんだなとか、全国の傾向が視覚的に分かります。気候特性の説明に使えそうですね。

気温の表示:太平洋側は関東から九州まで同じような気温です。
湿度の表示:気温と同じような傾向ですが、北海道の函館あたりの湿度が高めですね。

アプリ版もあったのでリンクを貼っておきます。

App Storeからダウンロード Google Play で手に入れよう

コンポーネントの接続線を直交線に戻したい(TRNSYS-USERSより)

ものすごく小ネタですが、Simulation Studioのあるあるなのでまとめておきます。

元ネタのTRNSYS-USERの記事はこちら

[TRNSYS-users] perpendicular links

Simulation Studioで作業中に、普段は直行して描かれているコンポーネントの接続線が斜めになってしまうことがあります。図の矢印の箇所のように斜めに描かれます。

接続線が斜めに描かれる
接続線が斜めに描かれる

原因と対策

接続線を「右クリック」すると、メニューが表示されます。「User-defined path」がチェックされた状態になっているので、こチェックを外します。

接続線を右クリックしてメニューを表示、「User-defined path」のチェックを外す
接続線を右クリックしてメニューを表示、「User-defined path」のチェックを外す

これで接続線が直行して描かれるようになります。

接続線が直行線で描かれる
接続線が直行線で描かれる

逆に言うと、あまりないとは思いますが、「user-define path」にチェックすると接続線が任意に描けるようになります。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

OpenFOAMの入門書など

一昨日の日曜日、池袋で開催の技術書典へ行ってきました。技術書のイベントで、いわゆるIT系エンジニア向けが中心ですが、数は少ないですが解析系も出展されています。

ニーズが限られていて、商用ベースだと厳しそうな技術書(自費出版というか同人誌に近い?)が販売されています。

OpenFOAM, Electron

今回はOpenFOAMとElectronの2冊の入門書を購入。

OpenFOAMはWindows+WLS環境のセットアップから計算といった内容です。買ってから気がつきましたが、ParaViewまで書いてあります。表示はParaViewを使うんですね。

Electronは、ちょっと囓ってみたかったので薄いのを一冊です。

OpenFOAMとElectronの本。表紙の雰囲気はなんですが、内容はハードです。
OpenFOAMとElectronの本。表紙の雰囲気はなんですが、内容はハードです。

余談

技術系イベントなのにラーメンの作り方とか、それって技術書なのって本などもあって楽しめました。

TRNSYS.GURUのオンラインラーニングコース

TRNSYS.GURUのオンラインラーニングコースがリニューアルしています。

そして早速視聴してみた

facebookのページからアクセスすると図のような画面が表示されます。Udemyのサービスを使っているため、一部日本語で表示されています。コース料金も日本円。それにしてもずいぶんリーズナブルな価格設定です。

TRNSYSオンラインラーニングコースのサイト
TRNSYSオンラインラーニングコースのサイト

コースは全81本、約9時間の動画で構成されています。コースは建物モデル(多数室モデル) 、空調システムのモデルの作成、Excel/VBAを使った自動実行などが含まれます。

TRNSYSオンラインラーニングコースの内容
TRNSYSオンラインラーニングコースの内容

最初の10本は無償公開されています。この10本すべて視聴しても40分ほどですが、ポイントがよくまとまって分かり易い構成になっています。TRNSYSの仕組みからSimulation Studioの基本操作、基本的な太陽熱集熱器のモデル作成まで紹介されています。

なお、解説は英語ですが、ゆっくりとした話し方で、発音も聞き取りやすかったです。

日本でも、こういう仕組みが作りたいですね。

Direct solar fraction of the floor ってなに?

急に聞かれて思い出せなかったのでメモ。

TRNSYS18のTRNBuildでは、IDFファイルをインポートする際の設定オプションが増えています。(図の赤枠の部分)

TRNSYS18で追加された「Direct solar fraction of the floor」の項目
TRNSYS18で追加された「Direct solar fraction of the floor」の項目

この赤枠部分の記載を訳すと。。。

Static distribution factor of direct solar radiation(直達日射の静的な分配係数)
Direct solar fraction of the floor:(床面への直達日射の分配係数)
The remaining direct radiation is distributed area-weighted to the walls of a zone.(その他の直達日射は面積按分で壁に分配されます)

ちょっとわかりにくい記載ですが、TRNBuildでは窓面から入る直達日射をどう分配するかGEOSURFというパラメーターで扱います。(Standard modeの場合)

先ほどの画面で、そのままIDFをインポートすると、床面のGEOSURF0.8が割り当てられます。これはStandard modeの計算で、開口部から入る直達日射の8割が床面にあたるものとして扱われます。

残りの2割はどこへ行ってしまうかというと、壁の面に面積按分で割り当てて計算されます。(後述しますが天井は除く)

簡易モデルで試す

図のような簡単なモデルを作って、実際に試してみます。

5m×5m×5mの簡易なモデル
5m×5m×5mの簡易なモデル

これをTRNBuildへインポートすると、床面(FLOOR)のGEOSURF0.8が割り当てられていることが分かります。(クリックすると拡大できます)

床面のGEOSURFは0.8に設定されている

他の壁は残り2割が按分されます。下図は西側の壁ですが、GEOSURF0.05が割り当てられています。(0.2が東西南北の4面に割り振られます)

西側の壁のGEOSURFは0.05に設定されている
西側の壁のGEOSURFは0.05に設定されている

ここで注意点としては、屋根面にはGEOSURF0が割り当てられます。ドキュメントには明記されていませんが、モデリングした際の面の属性を見ているようです。(下図の赤枠の項目)

面の属性(Type)によってGEOSURFの扱いが変わる
面の属性(Type)によってGEOSURFの扱いが変わる

面の属性とGEOSURFの値の組み合わせは以下の通りです。

TypeGEOSURFの値備考
Floor指定値(例 0.8)床面が複数あれば面積按分
Wall指定値以外を面積按分
Ceiling0固定
Roof0固定

ちなみに以前のバージョンではGEOSURFはすべて既定で0が設定されていました。(同じZone内ですべての面のGEOSURFが0だと、自動的に面積按分で計算されます。)
計算上、それもどうかなという気がしていたんですが、TRNSYS18では実状に近い割り当てに変更したようです。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

Type14で100点を超えるスケジュールを設定する(TRNSYS-USERSより)

TRNSYS-USERSにType14のスケジュール設定に関しての質問が流れています。10分刻みで値の変化点が100を超えるスケジュールを設定したいようです。

I need a 10 minute daily profile. I tried to do that with forcing functions and calculated that my profile requires minimum 146 points. But the maximum limit of the forcing function (Type 14h) in trnsys is 100 points.

引用元:TRNSYS-USERS

Type14は日単位のスケジュール設定でよく使われるコンポーネントです。変化点の上限は100までなので、質問のように細かなスケジュールを設定しようとすると上限を超えてしまうようです。

設定できるスケジュールの変更点は上限は100まで
設定できるスケジュールの変更点は上限は100まで

Proformaを変更する

対策として、Type14のProformaを変更する方法が紹介されています。ProformaはTRNSYSのコンポーネントのインターフェースを定義しているファイルです。Simulation Studioでは、このファイルの情報を元に設定情報の表示、変更が行えるようになっています。

設定項目の上限値や下限値も、このProformaに定義されているので、その値を変更して対応します。

注意:
コンポーネントの本体(プログラム側)で上限が設定されている事もあり得るので、全てのコンポーネントで使えるかはケース・バイ・ケースです。
とはいえ、試して意図したように動けば結果オーライです。

Proformaの設定変更方法

Simulation Studioの画面から以下の手順で行います。

  1. Type14hのアイコンをダブルクリックしてProformaの画面を表示する。
  2. Variables」タブを選択する。
  3. Variables(Parameters,Inputs,Outputs, Derivatives)」ボタンをクリックする。
Proformaの画面を表示する
Proformaの画面を表示する
  1. Parameters」タブを選択する。
  2. Shiftキーを押しながら、「Time at point」と「Value at point」の2項目を選択する。
  3. Cycleの項目の「Change」ボタンをクリックする。
Paramtersの項目を変更する
Paramtersの項目を変更する

「Cycle Dialog」のMax valueの項目を大きな値に変更する。

Paramterの上限値を変更する
Paramterの上限値を変更する

値を変更したら「OK」ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。最後にProformaの上書き保存、もしくは名前を付けて保存します。

下の図は上限を200へ変更した例です。スケジュールの変更点が200点まで定義できるようになっています。

変更点を200に設定した例
変更点を200に設定した例

Type14を2個とEquationで。。。

ここまで書いて思いついたんですが、単純にType14を2個使って、Equationで合成するのでいいかも?

例えば、Type14を午前、午後のスケジュール用にそれぞれ配置して、スケジュールを設定します。(午前のType14では午後はすべて0に設定、午後のスケジュールは逆に午前はすべて0に設定する)
この2つのスケジュールをEquationで合成して1日分のスケジュールにまとめます。Type14が2個なら変化点は200まで定義できます。

イメージとしては下図のような構成です。(試していないけど)

Type14を2つ配置してスケジュールを設定する
Type14を2つ配置してスケジュールを設定する

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

拡張アメダスの地点情報を国土地理院の地図にマップしてみた

国土地理院の「地理院地図」がCSVに対応したというので試してみました。

拡張アメダスの地点情報を表示する

拡張アメダスには地点情報のCSVが添付します。これをちょっと加工して緯度経度のリストを作ってみます。

地点情報の緯度、経度は「度」「分」が別々のセルに分かれているので、実数に変換したセルを用意してCSVへ保存します。(lng,latのカラムが経度、緯度)

地点情報のファイルを加工して経度(lng),緯度(lat)のカラムを追加
地点情報のファイルを加工して経度(lng),緯度(lat)のカラムを追加

このCSVを地図へドロップすると、自動的にlng,latのカラムを読み取って確認画面が表示されます。

lnt, lngカラムを判定して確認画面が表示される
lnt, lngカラムを判定して確認画面が表示される

確認のボタンをクリックすると緯度、経度を元に地点がプロットされます。

地点が地図上にプロットされる
地点が地図上にプロットされる

地図を拡大して、地点をクリックするとCSVに含まれていた、その他の項目がポップアップ表示されます。

CSVに含まれている地点番号や標高がポップアップされる
CSVに含まれている地点番号や標高がポップアップされる

今回は緯度経度を使いましたが、住所も対応しているようです。CSVデータの確認用に良さそうです。

TRNBuildの設定項目の訳語を考える

3月に入り、年度末の慌ただしさも落ち着いてきました。少し時間的に余裕もでてきたので、TRNSYSのチュートリアルの和訳作業を再開しています。

今回は、その和訳作業中のチュートリアルからTRNBuildの設定項目のお話です。

TRNBuildの設定項目

下の図は Heating type で set temperature(暖房設定温度) を設定している画面です。T設定でよく見かける画面ですが、TRNBuildには値の指定方法としてConstant value(固定値)、Input(外部からの入力値)、Schedule(スケジュール)の3種類が用意されています。

この3種類の指定は設定温度に限らず、TRNBuildでは頻繁に登場します。

TRNBuild、 Heating typeの設定画面
TRNBuild、 Heating typeの設定画面

下の図は暖房設定温度をInputで設定している画面ですが、さて、ここで問題です。図の矢印の部分はなんと呼ぶでしょう?

TRNBuildのInput
TRNBuildのInput

TRNBuildのInputは一次関数

残念ながらTRNSYSのドキュメントでは特に呼び名は明記されていません。でも、よく見るとInputは y=ax+b のような一次関数になっています。

素直に名前を付けると、それぞれ「傾き」と「切片」です。

傾きと切片?
傾きと切片?

これをドキュメントの説明文で使うとなにかしっくりきません。(数学の教科書風になってしまって日本語として変な感じになります)

ちなみに原文ではmultiplier、additive valueとか multiplication factor, addition factorと表記が安定していません。

しばし悩みましたが、日本語はそれぞれ係数加算値という表現にまとめました。

係数と加算値
係数と加算値

この訳を決めるのに約半日。なかなか作業が進みません。なるべく分かり易い日本語にすべく奮闘中です。

つづく。

TRNSYSで昼光利用シミュレーション(2)Daysim,RadianceとTRNSYS

TRNSYS18の新機能、昼光利用シミュレーションでは、室内照度から照明負荷を制御、温熱環境のシミュレーションが行えます。昼光利用シミュレーションでは、Daysimを使用して室内照度の計算を行っています。

今回は、このDaysimについて掘り下げてみたいと思います。

Daysimとは?

光環境のソフトウェアとしては定番のRadianceをベースに作成された解析ソフトウェアです。

DAYSIM is a validated, RADIANCE-based daylighting analysis software that models the annual amount of daylight in and around buildings.

https://daysim.ning.com/ より引用

訳)DAYSIMは、建物内および建物周辺の年間日照量をモデル化した、検証済みのRADIANCEベースの昼光解析ソフトウェアです。

開発は、Christoph Reinhart氏を中心として、複数の組織で行われています。

The overall development of DAYSIM has been coordinated by Christoph Reinhart since 1998. The global illumination calculation in DAYSIM is based on the RADIANCE backward raytracer. Past and ongoing development work for DAYSIM has been conducted at

・Fraunhofer Institute for Solar Energy Systems (ISE)
・Harvard University
・Massachusetts Institute of Technology (MIT)
・National Research Council (NRC) Canada

https://daysim.ning.com/page/credits より引用

訳)DAYSIMの開発は、1998年以来Christoph Reinhartによってコーディネートされています。DAYSIMのグローバルイルミネーション計算は、RADIANCEのレイトレーサーに基づいています。DAYSIMの過去および現在進行中の開発作業は、以下の組織、団体で行われています。

そうそうたる開発体制です。ここに登場するChristoph Reinhart氏ですが、おそらくMITのこの方です。(間違っていたらすみません)

MIT
Christoph Reinhart

Radianceとは?

Daysimが使用しているRadianceは米国ローレンスバークレー研究所で開発された、レイトレーシング (ray tracing, 光線追跡法) のソフトウェアです。上述したように光環境の定番ツールです。

Radianceの詳しい情報は以下のリンク先を参照。

ローレンスバークレーのRaianceのサイト

Daysimとの関係は図のようなイメージのようです。Daysimの昼光解析はRadianceの機能によって実現されています。

DaysimはRadianceの機能を使って実装されている
DaysimはRadianceの機能を使って実装されている

Radianeceは、それ単独でも使用できるアプリケーションです。コマンドラインで詳細なオプションを指定して計算を行うことが可能です。

Daysimは、このRadianceの機能を使って、昼光解析を行っています。

TRNSYSのドキュメントでは、どちらも前置きなしに登場します。少々分かりにくい記述になっていますが、TRNSYS(というかType56/TRNBuild)からは、このDaysimを使って計算を行っています。

TRNSYSとDaysim

DaysimとTRNSYSは、図に示すような関係です。温熱と昼光の計算を相互にやり取りしながら処理を行います。

TRNSYS、Daysimで相互に計算処理
TRNSYS、Daysimで相互に計算処理

詳しくは前回の記事を参照。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

TRNSYSとMatlab

TRNSYSにはMatlabと連携するType155が用意されています。下の図はサンプルのモデルですが、太陽熱集熱パネルの計算にMatlabを使用しています。

"C:\TRNSYS18\Examples\Calling_Matlab\Calling Matlab.TPF" より
“C:\TRNSYS18\Examples\Calling_Matlab\Calling Matlab.TPF” より

Type155について

Matlabを使用する場合、TRNSYSとMatlabのバージョンの組み合わせごとに専用のType155が必要です。

さらに、どちらも32bit, 64bitの2種類があります。こちらもTRNSYS, Matlabで種類を合せる必要があります。

TRNSYS17は32bitアプリケーションのため、連携するMatlabも32bit版が対象になっています。TRNSYS18は64bitアプリケーションなので連携するMatlabも64bit版が対象になります。

32bit,64bitの組み合わせを簡単にまとめると次の表のようになります。

バージョンMatlab
TRNSYS17(32bit)Matlab 32bit版
TRNSYS18(64bit)Matlab 64bit版

Matlabのバージョン

Matlabって半年間隔で新しバージョンがリリースされます。下の表はここ数年のリリースです。この表には2018年以降が記載されていませんが、たぶんリリースされています。(気になる方は販売店へ問い合わせてみて下さい)

Matlabのバージョン
Matlabのバージョン(Wikipediaより引用 https://ja.wikipedia.org/wiki/MATLAB)

TRNSYSと連携する場合、それぞれのバージョンに対応した専用のType155が必要になります。バージョンの他、上述したように32bit/64bitの違いもあるので注意が必要です。

例えば、TRNSYS18とMatlab R2016bを組み合わせて使用する場合、Matlabも64bit版、Type155もR2016b対応の64bit版が必要です。

組み合わせが多いため、もしType155を使用される場合はサポートまでお問い合わせ下さい。おそらく適切なType155を個別対応でご提供することになります。